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#73 新入社員教育 全体像「目標設定と発生する問題」⑩


新入社員教育・新人研修における目標設定と全体像。障害となる「問題」の解決までの一連の流れ。

長きに渡ったシリーズも最後までやってきました。そもそも「問題」とは何なのか。
新入社員教育を行ううえでの目標設定に基づく全体像の障害となる数々の問題。その予防策・実施策・解決策とお話しをして参りましたが、今回の記事はそのあとのお話しです。

これまでの流れは以下のとおりです。


新入社員教育にあたり

ドットコム
①目標設定をし、明確かつシンプルに全体像を描く

 

ドットコム
②それをメンバーと関係者に周知し共有する

 

ドットコム
③年間計画やプログラムの内容を策定する

 

ドットコム
④発生しうる問題を想定しておく

 

ドットコム
⑤予防策を講じる

 

ドットコム
⑥各種フローや対応方法を決定する

 

 

新入社員教育開始


問題発生!

 

ドットコム
⑦然るべき認識のもと解決策を講じる

 


劇的な改善!

となっても・・

とはいえません・・

禅問答のようになってきましたが、なぜでしょうか・・。

 


新入社員教育・新人研修における目標設定と全体像。障害となる「問題」の解決→その後。

「問題」の解決とは二度と同様の問題が発生しないように手を打つこと。
新入社員に限らず、新人の受け入れは企業活動を営むなかにおいては、翌年以降も続きますので解決となっていることが望ましいことは言うまでもありません。

しかし、非常に難しく厄介なのはその段階では「二度と発生しない」かどうかは誰にも分からないということ。

ですから、その解決策を講じて「落着」が図れたと思われる段階において、もういくつかの工程が必要となるのです。

 

 

教育担当者
⑤原因追求
教育担当者
⑤改善策

※②の問題認識レベルにより大きく影響を受けることはいうまでもありませんし、次年度以降の活動にも大きな影響を及ぼします。

 

上記のようなカタチで以前の記事でも記したのですが、今回の記事のメインはその工程について。

「問題」→その「原因」は何だったのか?

「問題」が発生するということは、そこに何らかの「原因」があるということ。
この「原因」をつぶしておかない限り、また同様の「問題」が発生する。
つまりその「原因」を追究・特定しない限り、解決にはたどりつかないということになります。

 

 

ゆえにやはり必要なのは、解決策を講じたのちにその「原因」について議論する場です。
各自が考えられるものがすべて挙がってくるのが望ましいため、ブレーンストーミング形式がオススメです。

以前の記事で取り上げた新入社員のA子さん。
このような状況でした。

赤の部分黒の部分は重複しますので、適宜読み飛ばしていただければと存じます。

A子さんの話

■4月下旬以降、AM9:30~翌AM0:00過ぎの勤務が多い旨。

■ともなって帰宅はほぼ毎回終電。

■昨日は早朝の社外活動だったため、終電で帰宅→始発で出社。その当日また翌AM0:00過ぎまでの勤務。

■母親も「あなたの会社大丈夫なの?」と心配しはじめている。

これに対し以下のような策を講じたワケですが、

ドットコムの講じた策

■出退勤実績を確認。

■部門長とOJTトレーナーに電話。超過勤務についての確認と指摘。

■営業活動ならまだしも、早朝からの活動に終電→始発で来させる必要性についての指摘。

■親御さまも心配している旨、会社の評判危惧の旨伝達。

■体調不良・早期退職が懸念されるため、改善を要望する旨。

■詳細割愛するも早期の改善は期待できなかったため、社長に上申

その原因を追究していくと以下の状況が見えてきました。

原因追求から見えてきたこと

■以前の解決策が甘かったこと
=この拠点に関連する新入社員教育への参画は2回目。
=実はこの半年前の前年度の冬にも新入社員の退職希望があった。
=ここでの私の「解決策」は感情的かつ一方的に指摘をすることがメイン。

■慢性的な人手不足
=パートさんの入社は随時あるも長続きせず。
=教育体制が整っておらず、入社後すぐに既存従業員と同レベルのことが求められる。
=社員の配属要望を多くとの要望により、A子さん含め4名中3名の配属に。

■管理職の問題
=部門長の罵声・暴言は日常的に。
=サービス残業は常態化。
=従業員も指摘できず。

■会社の問題
=当該部門長は1ヶ月ほぼ休みがとれていない。
=体調不良を訴え、中抜けすることもしばしば。
=奥さまと過ごす時間もほぼなく、ストレスはたまる一方。
=思い通りに動けない部下、ミスをした部下についキツくあたってしまうことも。
※部門長への「ヒアリング」から出てきた内容です

「原因」→その「真因」を洗い出す。

上記の通り、新入社員に大きな負担をかけるその直接的な「原因」は「慢性的な人員不足」。
しかし、この「人員不足」に陥る「原因」として考えられるのはさまざまあるということです。

簡易的に記しますが、

(問題)慢性的な人員不足

(原因①)応募そのものが来ない

(解決策)

①媒体・折込エリア変更
②近隣施設の状況→待遇の変更
③社内異動・正社員雇用実施

(原因②)採用するも育成が追いついていない

(解決策)

①店休日→教育機会創出
②社内専門部署へ研修依頼
③外部セミナーへの派遣

 

というように、定着100%という新入社員教育における目標設定・全体像の大きな障害となる「過度の負担」。
その直接的な「原因」が「慢性的な人員不足」とわかったのであれば・・

さらにその「真の原因」(真因)をさぐるべく工程が必要となるということです。
上記の通り、その「真因」をどことするかで対策の内容はもちろん、貴重な経営資源である「人(労力)」「お金」のかけどころも変わってくる。

真因の追究」がいい加減で的外れだと・・。

①同様の問題の再発は?
②従業員のモチベーションは?
③会社業績への影響は?

 

想像に難くないのではないでしょうか。

「真因」→「改善策」を実行する。

真因を突き止めることができたのちは改善策の実行に入るワケですが、業況はじめ予算的・人的制約などもそのときどきの状況によりさまざまです。協議のうえ、優先順位づけを行い実行しましょう。

予算や他部門の要員等の兼ね合いで、待遇の見直しや人事異動はかないませんでしたが、上記A子さんの事例でとった改善策は以下の通りです。
(こちらもやはり社長の力を借りました)

A子さん問題でとった改善策

■部門長が然るべき休息を取れるべく要員配置の見直し
=社長の指示として

■部門長の通院加療
=体調不良もあったため

■指導力研修の実施
=指導後フォローの必要性等
(キツくあたることを撲滅するのは難しい)

■社長からA子さん本人への経緯説明と謝罪
=親御さまの不信感払拭も含め

■アイドルタイムの効果的利用
=新人さんへのOJT教育に活用
=無駄な作業や中抜け等、待ち時間の低減

 

念入りな協議のうえ、上記まず「できることで効果の見込めそうな対策」から確実に実行していくことが肝要となります。

いよいよ最後です。

 

 

 

 

 

 

 

「改善策」→念頭に置いておくべきこと。

私は営業部門にも長く身を置いていたがゆえ、特に念頭に置いていたこと。
それはどんなに熟考し協議を行っても、その「改善策(営業対策・打開策)」が「一発で命中する」ことは稀であると考えておくべきだということです。

ゆえに重要なことは、

教育担当者
効果が出なかったときは・・

 

教育担当者
どの段階で諦めるか・・

=語弊はありますが、時間の無駄・費用の垂れ流しを早期に食い止めるべく潔く諦めることも必要です

 

教育担当者
予備の策は・・

を念頭に置くこと。つまりは、

 

 

ドットコム
あらかじめ‘二の手三の手’も決めておく! 

ということ。

 

 

 

 

 

‘一の手’が外れるたびに、集まり、協議を行い、優先順位づけを行い・・ではさらなる問題の深刻化を招きかねません。

解決策についても発生しうる「問題」と同様に、「失敗」や「空振り」を想定したうえで、複数の「武器」をあらかじめ持ち合わせておくことが肝要です。ぜひご参考にしていただければ幸いです。


長きに渡りました
「新入社員教育に立ちはだかる問題シリーズ」。

新入社員教育を実施するうえで必須となる明確かつシンプルな目標設定と全体像。

その目標を達成するうえで立ちはだかる数々の問題。

その問題は種類や重大性などさまざま。

問題の真因を何とするかで解決策もさまざま・・。

御社におかれましても、ぜひご点検いただければ幸いです。

次回記事以降は「ちょっと一服」シリーズをはさみ、いよいよ当指南書の本丸となる、具体的な新入社員教育プログラムについての記事に移ってまいります。

 

ドットコム
企業における新入社員教育の成功を通じて従業員の育成力向上と定着率アップを実現し、業績の向上を通じて社会に貢献する! 

新入社員教育.comでした。

ドットコム
本日もありがとうございました。引き続き次号も宜しくお願い致します。

 

ドットコム
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ABOUTこの記事をかいた人

とある企業で約20年間にわたり、新入社員をはじめとしたさまざまな階層の方々を対象とした社内教育プログラムの企画立案および運営を担当させていただきました。最近では専門部署の立ち上げを行い実績を挙げた経験から、悩みを抱える若手社員の方々、世代の違いや離職率の上昇など、さまざまな困難に直面されている企業様や教育ご担当者様、そして就職に悩まれる学生の方々のお役に立てればとの思いで当ブログを開設致しました。どうぞ宜しくお願い致します。